かき氷    

暑い夏になるとかき氷が食べたくなる。

一昨年までは、母の家に行けばいつもかき氷が出た。
冷蔵庫の製氷だからさほどうまくないのかもしれないが、思い出す味は甘い。

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いらないと断っても作るのだから無理矢理だったが、
作って食べさせることを喜んでいたんだろうなあ。

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# by kazeyashiki | 2014-07-28 14:42 | 記憶 | Comments(0)

母の日   

FMを聴きながら仕事をしている。
明日は母の日ということで、いろいろな母の歌が流れてくる。
今はジョン・レノンの「マザー」が、
ついさっきは、清志郎が母に捧げた「デイドリームビリーバー」が。

わが母が亡くなって1ヶ月あまり。
まだおれは母のことを書くことができずにいる。
なにも長い文章を書こうと思っているわけではない。
だけど、どうしてか書けない。
まだ、見えない何かがあって、書き出せないのだ。

生前、母からはさまざまな話を聞いた。
取材みたいにして質問事項を作り、
母がそれに書き込んで答えてくれた十数枚の文書もある。
これをもとに、母の人生を描くこともできるだろう。
だけど、書けないのだった。

先日、谷町花壇で母の日に贈る小さな花の籠を買った。
贈ることはできないからテーブルの上に載っている。

妹は母の夢を見たという。
場所は北海道の駅で、母と父が改札口で待っていたそうだ。
そして二人はクルマでどこかに出かけたとか。
きっと二人が好きだった知床にドライブしているんだろうな。
二人とも生前は出かけたことがなかった知床。
ようやく行けたなあ。

それにしても、花祭りの日に亡くなり、
父の命日に告別式をした母。
縁というものがあるんだと思う。

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# by kazeyashiki | 2014-05-10 18:01 | 記憶 | Comments(0)

3年   

あれから3年…。
今日は静かに黙して過ごす。
風景は変わったのだろうけど、変わらないものがあるだろう。
2011年4月から6月にかけての写真を並べることで、
おれなりに思いたい。


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# by kazeyashiki | 2014-03-11 10:49 | 記憶 | Comments(0)

節分祭   

今年初めて書く日録です。
サボり気味ですな。

2月2日の日曜日、京都吉田神社の節分祭に出かけて来ました。
大賑わいの参道、屋台を覗いたりしながら歩くだけ、
厄除け祈願や、くちなし色の御神札を求めるわけでもない、
不信心な参拝者であります。

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学生時代、何度か訪れました。
たいがい雪が舞う中だったと記憶していて、
「節分祭=寒い」という定理が刷り込まれているのですが、
今年は暖かいなんてものじゃなく、セーター&コートが暑い。
これじゃ「関東煮」も売れないだろうなあ。

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鳥居の下で劇団の田島君と待ち合わせ、
おっさん二人で大元宮までそぞろ歩き。
そして坂の途中にありました。
京都松井酒造の「富士千歳」の「しぼりたて」と「にごり酒」。
田島君は2つのコップを持って歩くのが定番らしいけど、
私はとりあえず「にごり酒」だけを購入。四百円。

それを持って坂道をのぼり、傍らの井戸端でゲソを肴に呑む。
冷たいにごりがことのほか旨い。

すると田島君が、
ちょうど正面に出店している種やドライフルーツを商う男を示し、
「あの兄ちゃんに以前捕まったんですわ」という。
やたらと試食を進められ、気がつけば結構な量を買っていたという。
「うまいんですわ、あの兄ちゃん。芸ですわ。芸で買うてしまう」
見ていると、兄ちゃんはお客が立ち止まっていてもすぐに声を掛けない。
だけど本能なのか、「この客は」という人には”飛びかかる”。
そしてあれこれ話しかけて懐の中に入り、遂に買わせてしまう。
なるほど、これは一芸である。
その様子を眺めながら酒を呑むのはなかなか楽しかった。

帰路、聖護院八ッ橋の出店前を通りかかると、
以前、京都放送の番組に出演してもらった美貌のK子さんに出くわした。
節分祭の時はずっと店にいるとインタビューで言っておられたので、
出くわしたというのは正確ではないですね。
お茶と和菓子をご馳走になるが、
和菓子は彼女が丁寧に包んでお土産にしてくれた。

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吉田神社では都合三合の日本酒を呑んだのでほろ酔い気分である。
そのまま三条小橋の知り合いの店まで歩く。鴨川河川敷は春景色である。

そうだ。
久しぶりに西部講堂へも足を運んだ。
周囲は変わっているけど、西部だけは昔のままだった。

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# by kazeyashiki | 2014-02-04 14:04 | 京都 | Comments(0)

この本、面白かった!     

戦後の混乱期、水産庁が日本各地の漁業史関連の古文書を集め、
資料館を設立しようというプロジェクトが始まった。
そこに関わったのが歴史学者の網野善彦さんだ。
スタッフが全国各地に散らばり、古文書を収集し、
それを整理して、筆写するというものだ。
そして借りた古文書は持ち主に返却するというはずだった。

しかしこのプロジェクトは中断してしまう。
そのとき、主体となっていた日本常民文化研究所に集められた古文書は、
およそ百万点。
資料館の設立自体がご破算になってしまったから、
その貴重な資料はリンゴ箱に入れられたまま放置されてしまう。

網野さんはそれに対して心痛め、少しずつ返却することを決意する。
いくらかの寄贈はあったものの、百万点の資料である。
網野さんはこの作業に40年の歳月をかけて取り組んでいく。
その模様がこの本に記述されている。

返却は苦難の旅になると覚悟した網野さんだが、
古文書を持って恐々と低姿勢で現地に向かい、相手に説明すると、
「これは美挙です。快挙です。
今まで文書を持っていって返しにこられたのはあなたがはじめてです」
という言葉を返される。読んでいて感動してしまう。

霞ヶ浦、瀬戸内海の二神島、能登半島、若狭、対馬と旅が続く。
そこで網野さんは、その古文書を借りた当時のことを思い出す。
何十年かの時が流れて、
借りた当時の風景、漁業、現地の暮らしが大きく変貌していることに気づく。
豊かな自然が失われ、利便性という名の一種の破壊行為が遂行され、
文化が消滅していることに網野さんは悄然とする。

だが、返却するために訪ねた先で、また新たな古文書が見つかる。
網野さんはそこからまた始まるものがあると実感する。
終わったと思ったところから始まった新たな旅である。

網野さんという方は、こつこつと誠実に動き回った人物なのだろう。
文章からその人柄がうかがい知れる。
苦渋や悔恨もあるはずなのに、それらは一切浮かび上がってこない。

良い本である。
ここから、昭和の日本の青空が見えてくる気がした。
中公新書から出ていて、Amazonで古本を入手できる。

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# by kazeyashiki | 2013-12-24 10:11 | 読書 | Comments(1)