地震の日々   

TVでは東日本大震災の続報を流し続けている。
見ているだけでPTSDになる可能性があるという。
津波が押し寄せて来て、
町を、家々を、クルマを呑み込んでいく様子は、
悪魔の仕業のようだ。
こうした映像を何度も繰り返し見るのはよくない。
特に感受性の強い人達、子供達には。

リアス式海岸の入りくんだ湾形ゆえに、
津波は威力を増して陸地へと流れ込んでくる。
「ここはもともとおれたちの場所だったんだ」
というように、強権的に、無慈悲に、黙殺的になだれ込む。
人々は、ただそれを眺めているしかない。

濁流のなかに、人がいるかもしれない。
流れのなかに、愛する人がいるかもしれない。
自分もあのなかに、いたのかもしれない。

まだ救助は10%くらいではないか(2011年3月13日午前8時現在)。
多くの人々が、残った建物の、寒い部屋で、廊下で、横たわっている。
救援体制が悪いのではない。
救援に向かう道が遮断されているのだ。
がれき、と呼ばれる、
つい先程までは人が快適に暮らしていた建材などで。
しかもその、がれき、の下には、だれかいるかもしれない。
倒れ込んでいるかもしれない。

小名浜、仙台、石巻、釜石、山田、宮古、久慈と、
かつて出掛けた場所の地名が何度もアナウンサーからもれる。
写真も残っている。
釜石でN氏と入ってホヤを食べた居酒屋、
買い物をした橋上の市場、
投宿したサンルート、
久慈で泊まった宿、撮影した海辺の漁師たち、
酒を飲んだ居酒屋、
石巻の宿、飲み屋「六文銭」、章太郎のモニュメント。

岩田女史と、福島の原発のことを何度もメールでやりとりする。
原発事故への恐怖は、これまでに経験していないだけに、深い。
深い恐怖というのは、現実がほとんど見えない恐怖に等しいのか、
薄気味悪さ、気持ち悪さとして広がっている。
TVでは、メルトダウンという刺激の強い言葉を使っていたが、
さすがに今は自粛した。
第一炉は海水を注入して使用停止→廃棄処分したそうだが、
今朝、第三炉が電力不足による水注入作業停止によって、
炉心の冷却が困難になり、東電は緊急報告を国におこなった。
これは「SOS」ではないのか。
原発が「SOS」発信するということは、
あの地域が、福島県が、東北地方が、ニッポンが
「SOS」と打電していることになるのではないか。

隠蔽される。
真実は分析されず、隠される。
パニックを引き起こさないようにするための予防策。
事態は深刻さを増す。
だれも知らされない。
そしてそれが明かされる時が来る。
そういうことを何度か私達は経験してきたように思う。
今回もそれなのか。
だが、それは大地を、地球を、環境を壊すものではないのか。
そうだとすれば、ここで罪が重ねられる。
重大な罪だ。

午前9時になった。
A社から依頼の仕事原稿が、まったく書けずにいる。
「老前整理」というテーマ。
明日、なんとか頑張ろう。
そう言い聞かせている。

by kazeyashiki | 2011-03-13 09:05 | 世界 | Comments(0)

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