2021年 03月 02日
家作業
今日は家で原稿書き。
朝から雨が降っている。
昨晩は10時過ぎにベッドに入り、本を読み始めた。
だが、10分と持たず眠ってしまう。
健康というより、体力の衰えだと思う。
今日は夕方までに2本のラジオ台本を作成する。
テーマは1本だけ決まっているが、
もう1本をどうしようかと珈琲をのみながら考えている。
あれこれ迷うけど、愉しい時間でもある。
そんな仕事ができてありがたいなと思う。
アレクサにショパンの楽曲を頼む。
ノクターンのハ短調が流れている。
雨の日にはいい曲だな。
永らく「関西歴史紀行」というWebサイトの連載をしていた。
京都の通りを一本ずつ歩くという企画で、
おおよそ45本あまりの通りを紹介した。
調べてみると、京都の東西南北には80以上の、
名前の付いた通りがある。
その約半分を歩いて記事にしたわけだ。
本当は全部やりたかったのだが、予算の関係で打ち切りに。
これは仕方がないことだ。
ラジオ番組では、この京都の通りの話をする。
オンエアが4月11日。
京都を歩くにはいい季節だ。
二本の通りを話そうと思っている。
鷹峯街道と曼殊院道だ。
どちらも歩くには実に気持ちのいい通りで、
鷹峯街道は、ぷよねこさんと朝潮橋夫妻+足立んこと計二回歩いた。
光悦寺、源光庵から坂を下って今宮神社、大徳寺に至るコース。
曼殊院道は、叡電一乗寺駅からスタートして、
宮本武蔵の一条下り松の決闘跡、詩仙堂、
そして、数寄屋建築の至宝である曼殊院、
さらに関西セミナーハウスで比叡の水を使った珈琲を飲む…
というコースだ。
書いているだけで、今すぐに歩きたくなる魅力的な道だ。
おれは18歳の時、一乗寺に住んでいた。
しくらめん荘という、ちょっと照れる名のアパートで、
ちょうど「シクラメンのかほり」という歌が流行っていたから、
大家さんはそんな名前をつけたんだろう。
高校時代に付き合っていた子から、
「なんか、上野君にぴったりの名前のアパートだねえ」
などと言われた。
彼女は神戸の女子大学に通っていて、そのうち連絡が途絶えた。
そういうものであろう(笑)
おれの隣室には、中学校時代の友人H君がいて、
京都産業大学で合気拳部に入っていた。
もう片方の部屋には京都工繊大の学生がいた。
NSPというフォークグループが好きな人物で、
おれはNSPが苦手だったからあまり話さなかった。
向かいに同志社工学部の男がいて、
彼はレッドツェッペリンのファンだった。
いいステレオを持っていてよく聴かせてもらった。
20歳前にこのアパートを出て、
大学に近い堀川北大路上ルの上御所田町の下宿に引っ越した。
井川さんという表具店を営む方の家で、
二階の八畳間を借りていた。
向かいにはTという同じ大学の英文科の学生がいて、
ウィリアム・ブレイクの詩について勉強していた。
彼は長崎佐世保出身で、方言が強く、それを聴くのが楽しかった。
今、英文学の教授をしているのではないか。
彼の部屋で詩の同人会を開き、同志社や立命の学生が集まり、
詩の同人雑誌を作ったりした。
おれがまだ劇団活動をする前の話だ。
雨の日は昔のことを思い出すね。
なんとか3本の台本を仕上げた。
珈琲を何杯のんだのだろう。
1本目は、番組相方の谷泰三さんの読んだ本の話題、
2本目は、おれの京都通り歩きネタ、
3本目は、過日亡くなったチック・コリアの特集!
友人とのやり取りで、
チック・コリアの「スペイン」を弾いていたなんて書いて寄越す。
ああ、生演奏で聴きたいではないか!
やはりLiveに勝るものはないね。
先日、Iさん宅でギターとベースでブルースを演った。
たまらないね。