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家作業

今日は家で原稿書き。

朝から雨が降っている。

昨晩は10時過ぎにベッドに入り、本を読み始めた。

だが、10分と持たず眠ってしまう。

健康というより、体力の衰えだと思う。


今日は夕方までに2本のラジオ台本を作成する。

テーマは1本だけ決まっているが、

もう1本をどうしようかと珈琲をのみながら考えている。

あれこれ迷うけど、愉しい時間でもある。

そんな仕事ができてありがたいなと思う。


アレクサにショパンの楽曲を頼む。

ノクターンのハ短調が流れている。

雨の日にはいい曲だな。


永らく「関西歴史紀行」というWebサイトの連載をしていた。

京都の通りを一本ずつ歩くという企画で、

おおよそ45本あまりの通りを紹介した。

調べてみると、京都の東西南北には80以上の、

名前の付いた通りがある。

その約半分を歩いて記事にしたわけだ。

本当は全部やりたかったのだが、予算の関係で打ち切りに。

これは仕方がないことだ。


ラジオ番組では、この京都の通りの話をする。

オンエアが411日。

京都を歩くにはいい季節だ。


二本の通りを話そうと思っている。

鷹峯街道と曼殊院道だ。

どちらも歩くには実に気持ちのいい通りで、

鷹峯街道は、ぷよねこさんと朝潮橋夫妻+足立んこと計二回歩いた。

光悦寺、源光庵から坂を下って今宮神社、大徳寺に至るコース。

曼殊院道は、叡電一乗寺駅からスタートして、

宮本武蔵の一条下り松の決闘跡、詩仙堂、

そして、数寄屋建築の至宝である曼殊院、

さらに関西セミナーハウスで比叡の水を使った珈琲を飲む…

というコースだ。

書いているだけで、今すぐに歩きたくなる魅力的な道だ。


おれは18歳の時、一乗寺に住んでいた。

しくらめん荘という、ちょっと照れる名のアパートで、

ちょうど「シクラメンのかほり」という歌が流行っていたから、

大家さんはそんな名前をつけたんだろう。

高校時代に付き合っていた子から、

「なんか、上野君にぴったりの名前のアパートだねえ」

などと言われた。

彼女は神戸の女子大学に通っていて、そのうち連絡が途絶えた。

そういうものであろう(笑)


おれの隣室には、中学校時代の友人H君がいて、

京都産業大学で合気拳部に入っていた。

もう片方の部屋には京都工繊大の学生がいた。

NSPというフォークグループが好きな人物で、

おれはNSPが苦手だったからあまり話さなかった。

向かいに同志社工学部の男がいて、

彼はレッドツェッペリンのファンだった。

いいステレオを持っていてよく聴かせてもらった。


20歳前にこのアパートを出て、

大学に近い堀川北大路上ルの上御所田町の下宿に引っ越した。

井川さんという表具店を営む方の家で、

二階の八畳間を借りていた。

向かいにはTという同じ大学の英文科の学生がいて、

ウィリアム・ブレイクの詩について勉強していた。

彼は長崎佐世保出身で、方言が強く、それを聴くのが楽しかった。

今、英文学の教授をしているのではないか。

彼の部屋で詩の同人会を開き、同志社や立命の学生が集まり、

詩の同人雑誌を作ったりした。

おれがまだ劇団活動をする前の話だ。


雨の日は昔のことを思い出すね。


なんとか3本の台本を仕上げた。

珈琲を何杯のんだのだろう。

1本目は、番組相方の谷泰三さんの読んだ本の話題、

2本目は、おれの京都通り歩きネタ、

3本目は、過日亡くなったチック・コリアの特集!

友人とのやり取りで、

チック・コリアの「スペイン」を弾いていたなんて書いて寄越す。

ああ、生演奏で聴きたいではないか!

やはりLiveに勝るものはないね。

先日、Iさん宅でギターとベースでブルースを演った。

たまらないね。


by kazeyashiki | 2021-03-02 09:23 | 記憶 | Comments(0)

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by 上野卓彦