昨夜、大阪公立大学の難波にあるI-siteなんばキャンパスに出かけた。「はじめての道教〜日本文化に根付く道教の思想〜」
第一回目講座「道教と不老不死の術」を受講するために。
国産基幹教育機構/現代システム科学研究科の池平紀子准教授が担当だ。
予想に反して80人超えの人達。
応募は倍以上あったらしい。
圧倒的に中高年層が多い。
講座内容は「はじめての道教」という割にレベルは高かった。
池平先生の豊かな知性ゆえであろう。
道教が生まれてきた土壌、時代背景、五斗米道、太平道などの派の違いなどを学んだ。
おれは卒業論文が、
中国仏教に溶けた道教思想という主題だったから道教に関する史料は結構読んだが、
もうほとんど忘れている。
若い時の自分に手を伸ばすような感覚で受けた講座である。
道教は教理として、あるいは宗教として日本に伝播して来なかった。
しかし、言葉や慣習、文化などでは随分入ってきている。
『古事記』にもその影響の痕跡を見つけることができるようだ。
日本は、中国道教を拒絶したという見解もあるので、
痕跡にどこまでの根拠があるかどうかは現在も研究中のようだが、
庚申信仰や、大坂道修町の神農なども道教から出た言葉である。
天皇という言葉もそうだというが、果たしてどうだろうか。
講義で紹介された神戸の関帝廟を訪ねてみたいと思った。
関帝とは関羽のことである。
しかし、生涯学習とは言い得て妙だ。
学ぶことは本当に愉しい。
調べていると次に調べなければ!と思うことが溢れ出してくる。
日本史も面白いが、日本史をもっと面白くするためには、
中国史、西洋史などの世界の歴史に関する知識が必要だ。
三教について、まともに勉強したことがないから、
今から学んでいくことで、日本の歴史も見えて来るのではないか。
森羅万象、多情多恨、魑魅魍魎。
人間のドラマは歴史の波のなかにある。
月に一回、来月再来月と続く。
夏には京都の大学にも足を運んでみようと計画している。